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2014年1月

2014年1月16日 (木)

『スマホは人気で買うな!』を書くことになった経緯といま書いている本のこと

私の新刊『スマホは人気で買うな! 経済学思考トレーニング』(日経プレミアシリーズ)は、冒頭の数ページをお読みいただくとわかることですが、当初、『戦略思考トレーニング』(日経文庫)の経済学版としてご依頼があったものです。実際のところ、原稿を書き上げ、校正作業に入ったところでは、まだ、日経文庫で『経済学思考トレーニング』として出版の予定でした。原稿は2013年8月末にはほぼ書き終えていて、まだiPhone 5s・5cは発売されていませんでした。

そのあと、校正作業もかなり進んでいたなかで、日本経済新聞出版社から「日経プレミアシリーズでの出版に切り替え、タイトルも変更したい」とのご提案があり、新しいタイトル案をご相談するなかで、タイトルに使えそうなクイズがなかなかみつからないから、「スマホを題材にしたクイズを追加してください」ということになり、スマホに関するクイズとコラムなどを書き足して、完成させました。
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執筆開始時点にさかのぼってお話すると、本格的に原稿を書く前にサンプルのクイズをいくつかつくり、日本経済新聞出版社とご相談しました。その前に『戦略思考トレーニング』を読ませていただいたのですが、正直、ほとんど正解がわからない問題の連続で、サンプルをお渡ししたとき、「経済学の勉強をしてもらう本で、これと同じ難易度にすると、おそらく読み通してもらえないので、もっと正解しやすいクイズにします」と申し上げ、ご了承いただきました。
最初は「裁定」のクイズをたくさん入れていましたが、経済現象ではない題材を中心にしていたため、「経済学っぽくない」とのことで、ほとんど削りました。『戦略思考トレーニング』のシリーズは、ページ数が決まっていて、問題数も51問がふつうなのですが、私の場合、ページ数などは守るけれども、問題数はもっと増やしたいとお願いし、また、余分につくって一定数を削除するかたちで選ぶというやり方を認めていただきました。各章で数問ずつ削ってもよかったのですが、かなり多めに作問した(解説も書いていた)ために、裁定の章をほぼ丸ごと削ったうえで、さらに他の章からもあれこれ削って、最後に、スマホに関連した部分を加えました。
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ところで、本書の原稿は、別の執筆依頼のご相談にうかがったとき、ついでにご相談したものでした。
もともと、10年以上前に出した拙著『ニュースと円相場から学ぶ使える経済学入門』(日本評論社、2000年)の文庫化のご提案をいただき、そのご相談にうかがった際に、「ところで『経済学思考トレーニング』というのは書けませんか?」というお話も出てきたという経緯があります。
そんなわけで、いま急いで作業しているのは、その文庫化のほうです。マクロ経済も、国際金融も、大幅に変わっていますから、もちろん、全面改定になります。そのなかで、後半部分(ページ数でいえば付録的な部分)のクイズを削除し、新しい内容を書き足すという方針は、最初から決まっています。
それで、削ってしまうクイズ部分について、「これはこれで『経済学思考トレーニング』という企画に使えませんか?」という話になり、先にそちらの原稿を書いたということです。そんな経緯でしたから、最初は、ミクロもマクロもふくめた問題を想定していました。このご相談のときには、解説で図表を使えないという制約を知らなかったからでした。
ところが、解説では図表は使えないということを伝えられ、そこで、マクロの問題はあきらめて、ミクロを中心にしました。おそらく、最初から「『戦略思考トレーニング』のシリーズでは、解説で図表は使えません」と知っていれば、執筆をお断りしたはずで(このことはあとで日本経済新聞出版社にも正直にお話ししましたが)、『スマホは人気で買うな!』は執筆しなかったはずです。
本当に、ちょっとした経緯が、あとで大きなちがいになると、改めて実感しました。

2014年1月14日 (火)

経済学思考トレーニングの題材をひとつ......新刊『スマホは人気で買うな! 経済学思考トレーニング』日経プレミアシリーズも発売中

CNN.co.jpの記事から。

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(2014.01.12 Sun posted at 15:14 JST)
(CNN) 米東南部バージニア州の地方裁判所は12日までに、女性が2010年にのみの市で「7ドル」(約728円)で購入したとするフランス印象派の画家ピエールーオギュスト・ルノワールの作品を、米メリーランド州ボルティモアの美術館への返還を命じる判決を下した。
約14センチ、約23センチ大の絵はルノワールが愛人のために1879年に描いたとされるセーヌ河畔の風景画。評価額は7万5000ドル~10万ドル(約780万~1040万円)とされる。
絵はその後、パリのギャラリーに買い取られ、1926年にはルノワール作品の収集家が購入していた。37年に収集家の前妻がボルティモア美術館に貸し出していたが、51年に盗まれる被害を受けた。
約60年後の2010年、バージニア州居住の女性がウェストバージニア州で催されたフリーマーケットで変哲もない箱が気に入って7ドルで購入。この中に、人形やプラスチック製の牛と一緒に絵が入っているのを発見していた。
女性は同州アレクサンドリアの競売企業ポトマック社に持ち込み、絵の鑑定を依頼。同社は偽物ではないと判断したが、首都ワシントンの国立美術館やルノワール作品の専門家などがさらに調べ、本物と判明した。
ボルティモア美術館から盗まれた後の約60年間、この絵がどこにあったのかなどは不明。同美術館の幹部は12年にCNNの取材に応じ、「人生に紆余(うよ)曲折はつきもの。絵の持ち主が変わっていった背景を推測するのは大変難しい」とも語っていた。
女性は、バージニア州の裁判所の返還命令を受けたものの、絵の正当な所有権は自らにあるとの気持ちを抱いている。
一方、ボルティモア美術館は絵の返還を望んでいる。
絵の所有論議に決着がつくまで、米連邦捜査局(FBI)が絵を保管することになった。
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この話は、法律のクイズとして考えるとおもしろいのは当然として、経済学思考のクイズとしてもおもしろいでしょう。経済学者は、当然ながら、価格をつけておカネで決着をさせるのが好きです。では、経済学者からのクイズ。
「この絵の対価を、美術館がいまの持ち主(記事のなかの「女性」)に支払うとしたら、いくらか?」
もちろん、正解はひとつではないでしょう。私自身、ゆっくり考えないとわからないと思っているので、時間があるときにしっかり考えるつもりです。
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ところで、拙著『スマホは人気で買うな! 経済学思考トレーニング』日経プレミアシリーズが、数日前から発売になっています。
01
しかも、すでに増刷が決定しています。ご購入いただいたみなさま、本当にありがとうございます。
68問のクイズを解くことで、経済学思考トレーニングができるという本です。昨年のベストセラー『戦略思考トレーニング』(日経文庫)の経済学版として企画されたのですが、日経プレミアシリーズに昇格(?)しての発売となりました。冒頭の問題は、南山大学経済学部で最後に教えたゼミ生の卒論からネタをとっていて、先週、彼に久しぶりに会って、見本を渡しました。
いま教えている関西大学会計専門職大学院の講義でのネタもいくつか入れています。
明日、日本経済新聞に広告が出る予定だとうかがっています。
内容的に、いろいろと批判されるところもありそうですが、本当に際どいネタは、編集サイドの要望でカットされています。
また、過去の拙著からネタをとっている問題もあり、内容の確認になるともいえますが、ネタが重複しているとのお叱りもあるでしょう。経済学の初心者でもバランスよく経済学思考を身につけられるようにとの意図がまずあり、どうしても同じネタを使わざるをえなかったものについては、ご容赦いただければさいわいです。『戦略思考トレーニング』のシリーズは、問題数が51問と決まっていますので、68問を載せた本書は、過去の拙著とのネタの重複があっても、少しお得なはずだと思うのですが……。
どうぞよろしくお願いいたします。

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