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2014年8月 6日 (水)

NHKが「ビッグデータ」について報じたニュースが、ひどすぎる!

久々の記事だから、おそらく読んでくれる人が少ないと承知しつつ、しかし、とにかく問題提起をしたいので、書かせていただく。

 
69年前に原爆投下があった8月6日、広島の家で式典を観ていた(大雨警報発令中で、学校に登校しなくなった息子に8時15分の黙祷をさせる必要があった)ので、そのままNHKをつけていたら、下記のニュースが流れた。短い時間のニュースでわざわざ取り上げていたわけだが、内容を聞いて、とにかく唖然とした。
 
商品の購入記録やカーナビゲーションの位置情報などの「ビッグデータ」を企業が利用することについて、半数近くの人が「期待より不安が大きい」と感じていることが、大手広告代理店などの調査で分かりました。
この調査は大手広告代理店の「博報堂」と「日立製作所」がことし6月、全国の20代から60代の男女にビッグデータの活用についてたずねたもので、およそ1000人から回答を得ました。
それによりますと、商品の購入記録やカーナビの位置情報などを企業が利用することについて、「期待より不安が大きい」と答えた人は48.8%で、去年より7.3ポイント増加しました。
また「プライバシーの侵害に不安を覚えることがある」との回答が88%に上り、その理由として「目的以外で利用されるおそれがある」や「利用を拒否できない」などが多くなっています。
とりわけ健康診断の結果や学力に関する情報の利用は「同意が条件」と答えた人が半数を占め、本人が特定される個人情報ほど慎重な利用を求める傾向がうかがえます。調査にあたった博報堂の森保之さんは「不安を解消するには、企業が今以上に情報管理を徹底するとともに、しっかり管理していることを外部に発信することが重要だ」と話しています。
 
この調査結果、明らかに「消費期限切れ」で、食品であれば「毒入り、危険」といっていいレベルのものだ。調査が6月で、そのあとの7月にベネッセの事件が発覚し、その被害の拡大状況がまだいまも少しずつ明らかになっている状況だから、食品であれば、廃棄して作り直すのが当然というレベルのものだ。
 
つまり、食品関係のお店や企業なら、即座に営業停止になるレベルの仕事を、NHKはおこなったことになる。コンビニやスーパーが、腐って異臭を放つ食品をそのまま販売したら、なにが起こるかを考えてみればいい。ベネッセの事件が大々的に報道され、いまもまだ注目度が高いことを考えれば、「6月の調査結果を報じることが、それほど悪いこととは思いませんでした」という言い訳は、このケースでは通じない。報道のド素人だと認めることになるからだ。
こういう報道は、広告代理店を通じてCMを流す企業を集め、企業からお金をもらっている放送局がやればいい。それでもなお、こういう報道をすれば、国民がマスメディアを信じなくなることを覚悟してやるべきだ。
 
たった1000人の回答での調査結果だから、NHK自体がいま調査し直して報じることもできただろう。6月の結果を報じるぐらいなら、8月初めに100人に調査した結果のほうがまだマシだっただろう。また、せめて、これは6月調査であって、ベネッセの事件を反映していないことを強調しながら報じるべきだった。
 
皮肉なことに、こうしたテレビ報道が、日本国民のビッグデータ活用への不安をさらに増大させる。最近のNHK(悪いのは、おそらく一部の部局だろう)は、このようにして「大企業に媚びる報道」が目立つのだが、これは「贔屓の引き倒し」パターンの報道といえる。まともに「媚びる能力」すらないというのは、残念なことだ。
 
NHKは、それでもまだ、日本のマスメディアのなかでは良識的な報道ができるテレビ局だと思う(個人的には、NHKに関わるとすごく大変だから、嫌われたほうがむしろありがたいが……)。経済報道に関わる人たちは、もっと勉強してほしいと願っている。

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