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2015年7月12日 (日)

新しい本が講談社から出ます

 来週、2015年7月14日(火)発売で、新しい拙著が出ます。

 書店に並ぶのも、14日(火)ぐらいからになると思われます。

タイトルは『マーケティングに使える「家計調査」

世界最大の消費者ビッグデータは「宝の山」だ』

出版社は講談社です。

Photo_3

 ここ数年、私がいろいろな本で使ってきた統計データが、総務省による『家計調査』です。家計調査に似た調査は、欧米の主要先進国でふつうにおこなわれていますが、たいていは、消費者物価指数を計算するための基礎データを得るための調査で、日本の家計調査ほど詳細なものはありません。

 栃木県の県庁所在市である宇都宮市が、47都道府県庁所在市のなかで一番餃子の消費金額が大きいことを利用して、宇都宮を「ギョーザの街」として売り出しました。その後、静岡県の浜松市との間で、餃子の消費金額1位を巡る争いが毎年注目されていますが、これは、テイクアウトの餃子の消費金額を比べるもので、しかも、浜松市は政令指定都市として調査対象になっているだけですから、このデータは大したものではありません。それでもなお、家計調査の最新データが公表されると、テレビのニュースなどで、宇都宮市と浜松市の餃子の消費金額の比較が取り上げられます。宇都宮市が、巧みに、家計調査のデータを地域振興に利用していると感じられます。これでいいのなら、たとえば、納豆の消費でも、「水戸納豆」で知られた水戸市よりも、福島県福島市のほうが、消費金額でも消費量でも上回っていて、このように、地域振興に使えるネタはたくさんあります。当然ながら、それぞれの商品を販売する企業にとっても、マーケティングに使えるデータの宝庫だといえます。

 魚の消費に関していえば、鮭は北海道、秋刀魚は東北、マグロは東日本・太平洋側、鰤は西日本・日本海側の魚だという傾向がはっきりとしています。マグロについていえば、静岡県での消費が盛んで、静岡に近いところほど、マグロの消費が盛んであるといえます。

 また、酪農が盛んな北海道ですが、肉の好みでは、牛肉をあまり好んでおらず、牛乳などの乳製品の消費も少なく、肉では、鶏肉や豚肉を好むといえます、高知市の鰹、広島市の牡蠣の消費は、やはり群を抜いています。また、お好み焼きにかけるソースの味に特徴がある広島市は、ソースの消費量で1位となっています。

 コーヒーの消費量1位は京都市、紅茶の1位は神戸市で、1番高いコーヒーを好むのは金沢市です。金沢市は、生の洋菓子、和菓子、ケーキといったスイーツの消費量でも1位で、そうしたスイーツを楽しむために、高いコーヒーと紅茶を飲むという感じです。喫茶サービスそのものへの支出額が一番大きいのは、名古屋市で、岐阜市がそれに続きます。こうしたデータを大量に整理したのが、今回の拙著の特徴です。ビールと発泡酒の消費、冬物バーゲンでの、コートとセーターの消費、コンタクトレンズとメガネの消費の比較、食パンの値上がりが激しかったときの、消費者の反応などについても、取り上げています。

 消費者行動について、一般的に考えられそうな結論が、膨大なデータによってくつがえされる様子を分析したのが、第1部で、47都道府県庁所在市の食料消費のデータを整理したのが、第2部です。

 本書の冒頭は、全国学力テストで7回連続1位を達成した秋田県の義務教育が持つ価値についての考察から始まります。秋田市は、ほうれんそうの消費で1位で、秋田県とともに全国学力テストでいつも上位に入る福井県の県庁所在市である福井市も、ほうれんそうの消費量が目立ちます。昔は、野菜が嫌いな子どもにほうれんそうを食べさせるために、アニメのポパイが威力を発揮していましたが、いまの教育熱心なお母さんたちに、ほうれんそうを売ろうとするなら、秋田市と福井市の消費データのほうが、よほどアピールするのではないかと考えました。安く、レベルが高い公的な義務教育が重要なのは、子どもの大学進学を左右する経済要因が強くなってきて、親の経済格差が子どもに引き継がれやすくなってきているからです。このあたりの話も、家計調査のデータに基づいて、教育投資の投資効率という視点から分析しています。

 本書の原稿を書き上げたのは昨年の夏でしたが、そのあと、昨年11月末に、本書の初校ゲラが研究室に届いたタイミングで、私は、大阪市内で、脳出血で倒れ、救急車で運ばれて、緊急手術を受け、その後、手術をしていただいた大阪市内の病院でリハビリを始め、1月には、家族が住む広島の病院に転院して、リハビリを続け、4月には退院して、広島の自宅で療養を続けています。

 その1年以上前には、中学校時代の親友が、脳梗塞で倒れながら、リハビリをがんばって数ヶ月で仕事に復帰したのですが、彼が「お前も気をつけろ」と忠告してくれたのを無駄にしてしまいました。

 今回、突然に病気で倒れたことで、家族(妻、息子、母親)にも、その中学時代の友人にも、関西大学会計専門職大学院に特任教授として呼んでくれた、大学院時代の友人にも、たいへん迷惑をかけて、心配していただいたのですが、そして、それ以外にも、本当にたくさんの人たちにいろいろとご迷惑をおかけしながら、あれこれお手伝いいただいたのですが、とりあえず、1冊、新しい本が仕上がったことを、素直に喜びたいと思います。

 関西大学会計専門職大学院の特任教授の仕事は、ちょうど2014年度で任期が切れるという事情もあったため、昨年末で辞めてしまいましたが、大学で教える仕事自体は好きですので、まだこれから、別の大学を探そうと考えています。

 おかげさまで、本の原稿の依頼もまだまだいただいており、これから数年間は、執筆の仕事に困ることはないと思われます。

 広島の病院でリハビリをしている3月の末と、広島の自宅で療養している7月の初めに、それぞれ、発作(引きつけ)を起こしたのですが、どちらのときにも、近くに誰かがいて(病院のときには、理学療法士の先生がついてストレッチをしているタイミングで、また、自宅のときには、息子がたまたま中学校から早く帰ってきて、塾には行かない日だったため、別室にいて、私が倒れる音に驚いて駆けつけてくれて)、助けていただきました。最初に倒れたときのことを考えても、まだまだ、生きてやるべきことがあるという話だと思われますので、現在までに依頼を受けている原稿の執筆はもちろん、大学の教壇に復帰することについても、あきらめずにがんばろうと思います。

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